栄州(ヨンジュ)市内から車で約30分ほどの水の上に浮かぶ蓮華のような形のムソム村。三面を囲んで流れる乃城川に沿って銀白色の砂浜や低い山の美しい自然と50余りの古屋が調和し、物静かな雰囲気を漂わせていて、複雑な都心を離れてのんびりとした故郷の風景を味わうことができるところです。
キムチも韓国伝統の味付け。
ソウル市内とは全く別世界の農村を通り山を抜けると目の前には大きな橋がかかっており、そこから見る美しい景色に私たちは大興奮してしまいました。お昼すぎに到着したため、お腹のすいた私たちはまず昼食をとることにしました。ムソム村にはたった1つしか食堂がないということなので、その食堂「コルドンバン」に行って見ました。とりあえず定食を頼んだのですが、次々に出てくるおいしそうな料理にお腹の空いた私はよだれがたれてしまいそうでした。1つ1つ説明をしながら出してくださったので、その説明のおかげでさらに食欲がわきました。1口食べてみると何とも言えないおいしさで、素材を生かした味付けがされていて無駄なものが全く入っていないような、おかず1つ1つに昔の味わいを感じることができるような、そんな味にとても感動しました。見た目では少し物足りないような感じもしましたが、実際食べてみると量が多いくらいです。人が少なくとても静かで、ゆったりと流れる時間を楽しみながら大満足の昼食になりました。
ムソム村のメイン「一本橋(ウェナムダリ)」
さて!ムソム村のメイン「一本橋(ウェナムダリ)」へ!ムソム村に入ってくるときチラッと見えただけで興奮したその橋がついに目の前に!昔はこの橋を渡って村の外まで農作業をしに出かけていたそうです。そんな「一本橋」は想像していたよりも長く、川の中で何度か湾曲していました。川の水がとてもきれいで、橋を渡りながらつい足をつけたくなりました。「ここでイナがユニに愛の告白をしたんだ」とそのシーンを思い返すと、まるでドラマの中に入り込んでしまったかのような錯覚に陥りました。砂浜ではキャンプファイアをしたり、イナが人の前で始めて「ラブレイン」を唄うシーンが撮影されていましたね。毎年10月には「一本橋祭り」が開かれているようで、一本橋渡りや哀興担ぎなど多彩な伝統文化も体験できるそうです。名残惜しくも一本橋に別れを告げ、ムソム村の中を見学することにしました。ムソム村は昔からそのままの形で残っている建物が多いんですが、民泊を経営している家も何軒かありお邪魔させてもらいました。
昔のかまどが残っていたり今でも実際に使われている農具などがたくさん置いてあって、その時代の息づかいを感じることができました。ムソム村は色とりどりの花がたくさん植えられていて、家ごとに色や種類も違うのでどこへ行っても違う雰囲気を味わうことができました。特に今の時期はコスモスがたくさん咲いていて、コスモスと伝統家屋がマッチして情緒あふれる景観になっていました。秋が過ぎてしまう前に訪れていただきたい旅行地の1つです。