北朝鮮の街並みが見られる韓国側最北端にある展望台。
軍事境界線の最北端に位置する都羅山展望台は、1986年に約3億ウォンの費用をかけて国防部が設置した展望台で、1987年1月から一般公開がスタートした。
数台の望遠鏡が設置されていて、北朝鮮の開城にそびえる松鶴山、金日成の銅像、キジョン洞、開城のはずれにある民家、クムアムゴルの共同農場など鮮明に見渡すことが出来る。
また、展望台のすぐ側には第3トンネルが位置しているため、緊張感が漂っている。

観覧室で注意事項などの教育を受けた後に、軍人の監視下のもと望遠鏡を見ることができ、
写真撮影も禁止されている。望遠鏡の料金は500ウォンとなっている。
民間人統制区域である都羅山展望台は、個人の車では出入りが制限されており臨津閣もしくは都羅山駅でシャトルバスを利用して観覧しなければならない。

都羅山（トラサン）駅です。将来の北朝鮮との国境駅化を視野に入れて大規模な駅となっている。横には「京義線鉄道南北出入事務所」の文字が。

都羅山駅舎内部には兵隊さんが。改札口には憲兵が立っています。

駅舎内部には南北の統一を願う様々な絵が掲げられています。
(DMZが取り壊され、KORAILの機関車が北朝鮮の客車を牽引して平壌方面に向かう様子を描いた絵など)

都羅山駅は「南の最後の駅」すなわち韓国の北朝鮮よりに向かう最後の駅ではなく、北(北朝鮮)へ向かうの最初の駅としての位置づけであると駅構内の案内板に日本語でも書かれています。
ここが韓国の北よりの最果ての地ではなく、北朝鮮へ向かう最初の入口としての駅として近い将来その役目をまっとうすることを願った文です。

ソウルからＤＭＺへ向かう途中、左の車窓には鉄条網が張られたイムジン（臨津）河が。
故　加藤和彦氏がザ・フォーク・クルセダーズ時代に発表しましたが政治的理由から発売中止となった歌の題材となった河です。

北朝鮮方面へのイミグレーション、荷物検査のスペースも既に完成していて上看板には「出境」の文字も。

最終的には中国やロシアを経由し、ヨーロッパまでをも結ぶ大動脈として期待されている都羅山駅。
2007年からの約1年ほどの間だけ、北朝鮮側の板門店との間で貨物列車が運行されて以来は往来する列車は途切れたまま。今は1日6本の国内の観光列車がやって来るのみです。駅の内部にはたくさんのベンチを備えたホールや、イミグレーション施設などがすでに完成しており、最新の設備が整っています。

ブッシュ前大統領もこの駅を来訪。駅には来訪した時の写真パネルが飾ってあります。記念スタンプを押せるブースも。非武装地帯から700ｍ離れた南側、韓国最北端の国際駅ということもあり海外から訪れる観光客も多いのです。

ＤＭＺはもちろん、都羅山駅へは個人で自由に観光に訪れることはできません。韓国の旅行会社のツアーなどを利用する必要があります。車窓で見る限りでは、どこまでが韓国で、どこからが北朝鮮なのかわかりにくいのですが韓国の山には樹がたくさんあり緑がありますが北朝鮮はエネルギー不足で、山林の樹木は薪として使ってしまうので、ほとんどが禿山になっているので山を見ればすぐわかると言われています。

この駅に行くにはパスポートが必要です。韓国人でも身分証明書が要りますのでご注意！

都羅展望台があり、そこからは北朝鮮が望めます。しかし撮影はやはり規制があります。ここから先に入っての撮影禁止など撮影を規制する張り紙や注意がありますので気をつけましょう。撮影禁止区域で撮影した場合にはカメラ没収なのでご注意ください！