李氏朝鮮王朝時代(14~20世紀)
日本:室町~大正時代
李氏朝鮮時代は、高麗の将軍である李成桂のクーデターにより建国され、27人の王が即位し、 行政区画の決定や儒教思想の定着、ハングル制定、日本との戦争や友好関係など現在の韓国 の基盤となった時代です。政治派閥の対立が激しく亡国の危機に陥ったり、王妃一族が政治の 実権を握る外戚政治が横行したりと、いつの世も王の権威が安定していたわけではなかったよう です。しかし、その中でも「デキる」王は少なからずも存在していたので、時には豪族と結託して、 そしてある時は徹底したリーダーシップを発揮して、約500年以上にも渡る歴史が続いたのでしょう。
李氏朝鮮時代は身分制度がとても厳しく、身分によってその人の職業・衣服・婚姻・居住地に至る まで制約がありました。法制的には「良人」「賎民」という区分で、支配層の「良人」が両班と中人で、 被支配層の「賎民」が常民・賎民に更に分けられていました。両班は科挙試験を受け役職を独占し、 国から土地を支給され悠々自適の生活を送り、行政の実務や医官などの技術職が中人、常民は 農業・商業などの生産業に携わっていました。最下層の賎民はモノ同様に売買譲渡の対象になり、 それも世襲制で一生蔑まれて暮らす残酷な現実だったようです。以上を踏まえて考えると、ドラマ 『トンイ』の主人公は「賎民」出身なのにも関わらず王の側室となったわけですから、とんでもない 人生逆転劇ですよね!
朝鮮三大悪女の1人と言われるチョン・ナンジョンを主人公に、宮廷を舞台にした女性たちの熾烈
な権力争いを描いた作品で、彼女が忠誠を誓った王妃と、王の寵愛を受ける側室との対立が
分かり易く面白く描かれ、最高視聴率が50%超えと大ヒット。側室の台詞「メイヤー(なんだと?)」
が流行語になるなど話題になりました。
<ストーリー>
両班の家に生まれ、母が妾であったナンジョンは、両班である父親の正室とその子どもたちに
毎日いびられて過ごし、いつか権力を握って自分を虐げた両班たちに復讐を誓い、美貌と才覚を
活かし妓生(芸妓)となる。政治権力を握るために王后の弟ユン・ウォンヒョンに近づき側室となり、
王后の策士に。王の側室から権力を奪う為に様々な策を投じ、宮廷は陰謀に満ち、混乱に陥る。
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誰もが知っている『チャングム』ですが、史実までご存知の方は少ないのではないでしょうか。
当時の宮廷では、様々な職の女官が働いていました。チャングムの最終的なキャリアは「医女」
ですが、上流階級の女性達は医師の仕事に従事することを拒んでいたので、奴婢の中から優秀
な女性達が医術を学び、宮中の女性達を診療していました。仕事以外にも宮中行事では妓生
(芸妓)の役割をしていて、地位がとても低かったといいます。そしてチャングムは歴史書に「長今」
と名前は残っているだけの謎多き人物なのです。宮廷料理人から女性初の王の主治医まで上り
つめていくさまを、実力派女優イ・ヨンエが演じ、最高視聴率57%。今でも続編を期待する声が
絶えません。
<ストーリー>
宮中の勢力争いに巻き込まれ両親を亡くしたチャングムは、宮廷料理人の頂点「最高尚宮」を
目指せという母の遺志を胸に10歳で宮中に入る。母の親友のハン尚宮に厳しく仕込まれ料理の
才能を開花させていく。そんな中、ハン尚宮とチェ尚宮による「最高尚宮」を決める料理対決で
ハン尚宮が勝利するが、チェ尚宮の策略でハン尚宮とチャングムは済州島へ流刑となり、その
道中でハン尚宮は息絶えてしまう。済州島で失意の日々を送るチャングムは医女チャンドクと
出会い、復讐を胸に医女として宮中へ戻ることを決意する…。
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『チャングム』と同じ第11代王の時代に活躍した妓生(芸妓)・女流詩人のファン・ジニの生涯を描
いた作品です。出生など謎が多い彼女の生涯を美しい伝統音楽や舞踊、韓服で再現し、
『チュオクの剣』『シークレットガーデン』のハ・ジウォンが完璧な演技をこなしています。
また現在カリスマ的人気のチャン・グンソクがファン・ジニの初恋相手役を演じるなど、放送から
5年経った今でもフレッシュな感覚で楽しめるドラマとなっています。
<ストーリー>
妓生の娘として生まれたが寺に預けられて育ったファン・ジニだったが、ある日街で見かけた妓生
の舞が忘れられず、松都教坊(妓生養成機関)にはいる。才能を見出した師匠のベンムのもと、
実力を伸ばしていったファン・ジニは、両班の息子キム・ウノと恋に落ちる。だが、身分の違いから
仲を引き裂かれ…朝鮮最高の妓生になるまでの軌跡。
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李氏朝鮮王朝時代の古典の中に登場する「一枝梅」を題材にしたフィクションドラマ。
昼間はチンピラのヨンが、夜になると人々を助ける義賊「イルジメ」に変身する物語です。
「イルジメ」を題材にした作品は漫画や小説など数多く、1993年にチャン・ドンゴン主演で作品化
されましたが、21世紀版は映画『王の男』で一躍スターとなった「女よりも綺麗な男」イ・ジュンギが
激しいアクションシーンを披露しています。
<ストーリー>
両班の息子のギョム(のちのヨン)は幸せな日々を送っていたが、父が謀反の罪で殺され、その
姿を目撃してしまい記憶を失ったギョム。ひょんなことから泥棒のセドルの実の息子として育て
られたヨンは記憶を取り戻し、父の復讐の準備にとりかかる。手がかりを探しながら私腹を肥やす
権力者たちの屋敷で盗みを働くヨンは、民衆たちにそれらを配っていた。現場には必ず「一枝の梅
の絵」が…庶民の英雄となっていくのだが。
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両班の家から逃亡した奴婢を捕まえる「推奴」をテーマにしたアクションですが、実在した職業か
は史実に残っていません。しかし中国・清の支配下に置かれた朝鮮が時代背景となっており、
清の人質となった16代王の王子「昭顕世子」の存在がキーポイントになるなど、史実好きの方
にも楽しめる内容となっています。主人公は、今作品で一躍スターダムにのし上がったチャン・
ヒョク、奴婢として追われる元武将をオ・ジホが好演。
彼らの鍛え抜かれた肉体美とアクションシーン、そして彼らが想いを寄せるイ・ダヘの切ない
表情がドラマを彩ります。
<ストーリー>
両班の家に生まれたテギルは召使いで奴婢のオンニョンと密かな愛を育んでいたが、オンニョン
の兄による放火でテギル一家は没落。姿を消したオンニョンを探し回るうちに奴婢を追う「推奴」
となったテギル。オンニョンは両班の身分を金で買い、へウォンと名を変え成長していた。
かつて朝鮮最強の武将と呼ばれたソン・テハは、友人の裏切りで奴婢としての生活を送っていた
が、以前仕えた「昭顕世子」からの、息子を宮中の陰謀から守って欲しいという頼みを受け入れ、
逃亡奴婢となることを決意する。そしてその傍には行動を共にするオンニョンがいた…後から
テギルの手が伸びているも知らずに…
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賎民出身でありながら、19代王・粛宗の側室となったトンイの波乱に富んだ人生と、息子である
21代王・英祖の成長を描いた時代劇です。粛宗の側室であるチャン・ヒビンが朝鮮第3悪女として
有名なため、ほとんどファーカスされることがなかったトンイのサクセスストーリーです。
この時代は2つの党派が権力争奪戦を繰り広げていて、粛宗は王権強化のため、戦わせることで
政治を動かし、寵愛する女性を変更していきました。しかし作品の中では、友として愛を育むトンイ
と粛宗。天真爛漫な主人公を、『春のワルツ』『イルジメ』のハン・ヒョジュ。粛宗役を『チャングム』
でお馴染みのチ・ジニが演じています。
<ストーリー>
とある湖畔で朝廷2大勢力のひとつ・南人派の高官が襲撃され死に際を目撃するトンイ。
警察は賎民の地下組織の仕業と判断しトンイの父親たちは捕らえられてしまい護送中に壮絶な
死を遂げる。追っ手の罠をかいくぐり逃亡に成功したトンイは、父の死の真相を探る為に宮廷音楽
院に入り込む。一方、王宮では王の寵愛を受けていたが没落したチャン・ヒビンが再び宮中へ
戻ってくることに…
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10数回もの国王と王子暗殺未遂事件が起きた22代王・正祖(イ・サン)の生涯を描いた作品です。
朝鮮史上最大の政治勢力ともいえる老論派を弱体化させ、徹底した王政を敷きました。
無念の死を遂げた父親を弔うために世界文化遺産の「水原華城」を建立、派閥を超えて人材登
用を行なったり、文化制度を整備したりと輝かしい功績と苦悩を、『チュオクの剣』のイ・ソジンが
熱演。幼い頃から親交をあたため、正祖を護衛する役をイ・ジョンス、正祖の初恋相手を
ハン・ジミンが演じています。
<ストーリー>
21代王・英祖は臣下にそそのかされ、自分の息子でイ・サンの父親である思悼世子が謀反を企
てたと誤解し、米びつに閉じ込めてしまう。イ・サンは女官見習いのソンヨンと共に父を助けようと
するが絶命。ソンヨンはイ・サンを助けた罪で宮中を追い出される。失意の中王位継承者として
成長するイ・サンを、対立する老論派はあらゆる陰謀を仕掛けていく。
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朝鮮時代末期に設立された韓国初の西洋病院「済衆院」を舞台に、身分制度の崩壊と医療事情
など文明開化期の激動を描いた作品です。一番身分の低い白丁出身で韓国ではじめて外科医
となった実在の人物「パク・ソヤン」がモデルとなっています。主人公を『シュリ』のパク・ヨンウ、
ヒロインを『朱蒙』でブレイクしたハン・ヘジンが演じています。両班出身のライバル役を『悲しい
恋歌』のヨン・ジョンフンが好演。朝鮮時代末期の政変もドラマチックに描いており時代劇ドラマの
中でも異色の存在。「済衆院」は、韓国大学最高峰のひとつである現在の「延世大学セブランス
病院」の前身です。
<ストーリー>
最下級の身分として生まれたソグンゲは、結核で苦しむ母の薬代のために、闇稼業に手を染めて
いる。一方、両班の息子であるドヤンは、西洋医学に憧れて勉強に励む毎日を送っていた。
ある日、ドヤンは闇解体(家畜を盗んで解体し売り飛ばすこと)をしたソグンゲを見逃す代わりに
禁じられている解剖を命じるが、証拠隠滅の為にソグンゲを殺そうとする。追われる身となった
ソグンゲは、身分を詐称する為に両班の衣服と身分証を奪うが、逃亡中に撃たれ、彼を助けたの
はドヤンが想いを寄せるソンナンとアメリカ人医師のアレンだった。
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