rokkor leather workshopで取り扱うレザー製品はすべて質の高い本革を使って作られています。上質の製品を作るためには原材料である本革の使用が当然のように重要となり、本革を使用することで本革だけが持つ素朴で深みのある味わいや手触り、また製品の耐久性を保つことができます。
rokkor leather workshopで使うレザーは、自然で親和的な条件のもとに作られた天然レザーで‘ベジタブル工法’と呼ばれる加工方法で製作された通称"ベジタブル ナチュラルレザー”を主に使い、やわらかい肌触りと本革ならではの温かみのある素朴な味わいを感じていただけます。

懐かしいながらも新しいファッションコード

動物から分離したすべてのレザーは製品化する際、腐敗が起こらないように特殊な加工を経て作られています。 変質することが無い商品の性質を保つために、重金属の一種の‘クロム’を使うことが一般的とされていましたが、この加工方法には様々な問題点があったため、自然で親和的な加工法で加工することに目を向け、度重なる実験を繰り返し見事開発に成功しました。重金属の一種の‘クロム’の代替品として‘タンニン’という植物性成分を利用する親環境的な加工法を使った"ベジタブル ナチュラルレザー”が誕生することとなりました。‘ベジタブル工法’は‘クロム’を使った加工方法よりもかなりの手間と時間がかかり、加工時間や人件費のアップにより、製品自体の値段も高くなってしまいました。しかし、ベジタブル工法で加工されたレザーはレザー表面の毛穴まで生かされ自然で深みのあるレザーならではの表情を生み、古着を楽しむヴィンテージスタイルが注目される昨今、どこか懐かしいながらも新しいファッションコードとして定着することとなりました。

本革のみがもつ特別な味わいや深み

rokkor leather workshopではベジタブルレザーの品質を保持するため、主にイタリア産と国内産の高級牛革にこだわり使用しています。
また、本革のみがもつ特別な味わいや深みを与えるためにワニ、ダチョウ革などの特殊皮革を使ったり、一般牛革にパターンを入れて使用したりもしています。 一般的にワニ革模様のパターンや、牛革とダチョウ革模様のパターンのレザーを使用しながら、‘天然の素材’の特性を最大限に生かすためさまざまな試行をしております。

rokkor leather workshopではミネルバVOX革を使ったレザー製品を扱っております。ミネルバVOX革[Italian Vegetable Tanned Leather Minerva Box (イタリア ベジタブル テンド レザーミネルバVOX)]とは北部イタリアからスイス、フランスにまたがるアルプス地方で育った質の良い牛の革を使って、フィレンツェ市サンタクローチェ地域で10世紀にも及ぶ歴史を持つパンクゥェタ(baqueta)工法と呼ばれる伝統のある手作業における皮なめし、また手染色で製作された高級牛革のことです。

ナチュラルで素朴な表情

フィレンツェ市サンミニアント(San Miniato)地域にある革の加工会社のパンダラシュィカレーロサ(BADALASSI CARLO SRL)で時間をかけて丁寧に製作された牛革を、栗などで採取された植物性の‘タンニン’と呼ばれる成分を使用して、じっくりと時間をかけて皮をなめしていきます。一般的に使われているクロムムード質の革にくらべるとかなりコストが高くなりますが、環境公害などの問題が少なく親和的な加工法として注目されています。 また革染色も手作業によって行われ天然染料を使用して塗布されているので、牛革本来のナチュラルで素朴な表情を楽しむことができます。

使い込むほど味わい深くなる製品

また‘ミーリング’と呼ばれる表面加工を施行することで革表面に自然なシワが出るように加工し、ナチュラルレザーが持つ独特の深みのある味わいと質感、柔らかい肌触りを楽しむことができます。 世界にただ一つだけのオリジナルのレザーの味わいと表情が感じられ、長く愛されるレザーです。こちらの製品は可能な限り素材の特性を生かしてていねいかつ慎重に製作しておりますが、革の特性上どうしても表面に小さい傷が生じやすいのが特徴です。爪跡などが生じやすい製品ですが手でこすっていただくとキズが目立たなくなり、長く使い込むほど革の表面に飴色の光沢がでてきて、ナチュラルレザーならではの深みのある味わいをお楽しみいただけます。